ルールがなかったら、それはもうスポーツとして成り立たんからな。
戦略とか戦術ってのもルールの上に成り立つもんであって、それがスポーツをスポーツたらしめるものやからな。
そやから一番最初に覚えなあかんこととも言える。
わいからすれば、サッカーとかバスケのほうがよっぽど難しいわ。
戦術的にファール使ったりするからな、あんなん無理や。
テニスにはそういうのはない。至ってシンプルや。
テニスの試合は大きく分けて3種類
シングルス(singles)
1対1での試合のことです。男子シングルスと女子シングルスがあります。
テニスコートの水玉部分(アレーといいます)は使用せず、コート外とみなします。
ダブルス(doubles)
2対2の試合のことです。男子ダブルスと女子ダブルスがあります。
テニスコート全面を使用し、アレーもコート内とみなします。
ミックスダブルス(mix-doubles)
男女混合での2対2の試合のことです。各チーム男性1名、女性1名の計2名で試合に望みます。
男子ダブルス、女子ダブルス同様、テニスコート全面を使用します。
出来れば学生時代にやりたかったわ・・・
ここからはシングルスでの試合の進め方を簡単にみていきます。(ダブルスの場合でも基本は同じです。詳細版の各記事にて都度解説します。)
テニスの試合の進め方(簡易版)
まずはサーブから始まる
テニスの試合はサーブから始まります。
ボールを高く投げ上げて(トスといいます)上から打ち下ろすのが一般的です。
サーブで飛んできたボールを、相手はコート内へ打ち返します(レシーブといいます)。打ち合い(ラリーといいます)を続けて、相手コート内に打ち返せなかったほうが失点です。
ま、最初は入れば御の字やから、そないに関係ないけどな。
ポイント(得点)の入る条件
テニスのポイント(得点)の入る条件、言い換えれば失点条件を覚えておきましょう。
自分で決める
- エース
日本では強調して「サービスエース」とか「ノータッチエース」ともいうで!
爽快やで!ワイの得意技や!
- ウィナー
爽快やで!ワイの必殺技や!!
- ストローク・・・自分のコートにワンバウンドした(相手が打ってから一度地面に触れた)球を打ち返す技。
- ボレー・・・ネット際に立ってノーバウンドで(相手が打ってから一度も地面に触れずに)打ち返す技。
- スマッシュ・・・高く上がった球をサーブのごとく上から相手コートに叩きつける技。
わからんか?
ストロークは突き、ボレーは回し蹴り、スマッシュは投げ、でもええで。
わからんか??
相手がミスする
ネットを挟んで手前が自分のコート、奥が相手のコートや。テニスは自分のコートに飛んできたボールを、ノーバウンドあるいはワンバウンドで相手のコートに返す競技や。コート「内」な、コート「内」に返すんやで。
とりあえずそれだけ覚えとけば大丈夫や。
カエルの説明で終わってもいいんですが、ちょっとだけ詳しくみていきます。
- 2バウンド(ノットアップ)
- ネットに引っ掛ける(ネット)
- 相手自身が相手のコートでバウンドさせる
- コート外に出る(アウト)
- ダブルフォルト
- オーバーネットとタッチネット
相手のラケットがネットを越えた位置で(すなわち自分のコート内に侵入して)ボレーやスマッシュすることを「オーバーネット」、相手のラケットか身体がネットに触れることを「タッチネット」といい、ともにミスとなります。
ネットには必要以上に近づきすぎないことです。
ポイント(得点)の数え方
サーブから始まり、決めるかミスするか。
そこまでの一連の流れが1ポイントです。
テニスは4ポイント先取で、ポイントの呼び方(コール)が特徴的です。
ポイント | ポイント表記(コール) |
0 | 0(ラブ) |
1 | 15(フィフティーン) |
2 | 30(サーティー) |
3 | 40(フォーティー) |
4 | G(ゲーム) |
んで、呼び方!ややこしわ!! ・・・ラブって( ´,_ゝ`)プッ
最短4ポイントですが、すぐ終わっちゃうので、ゲームとかセットという考え方があります。
あと、呼び方は身内でやるなら、気にしなくていいです。
なんで、0⇒15⇒30⇒40なの?とか、なんで0のことをラブって呼ぶの?とか、行方不明ですが諸説あるようです。
とりあえず時計に見立てると、少しわかりやすいかもしれません。
ん?40ってなんや?45やろ?
呼びやすいって、そんな理由か!?
紛らわしいわ!ほんで、Gを6に見立てて60って無理あるやろ!
サーブ側 | レシーブ側 | ポイント表記(コール) |
1 | 0 | 15−0(フィフティーン・ラブ) |
2 | 2 | 30−30(サーティーオール) |
2 | 3 | 30−40(サーティー・フォーティー) |
3 | 3 | 40−40(デュース) |
0 | 4 | 0−G(ゲーム) |
30−30はサーティー・サーティーではなく、サーティーオールと呼びます。
40−40になったら、フォーティーオールではなくデュースです。デュースになったら4点先取じゃなくなりますが、ここでは気にしなくていいです(詳しくは詳細版にて)。
どちらかが4点とったら(デュース除く)、単にゲームです。ラブ・ゲームとは言いません(笑)
屁こいて寝たろ。。
一覧表にしてみましたから、これで完璧です!
身内でやるときは簡単でいいですしね^^;;;
サーブ側 | レシーブ側 | ポイント表記(コール) | 身内版コール |
0 | 1 | 0−15(ラブ・フィフティーン) | ぜろいち!ゼロワン! |
0 | 2 | 0−30(ラブ・サーティー) | ぜろに!ゼロツー! |
0 | 3 | 0−40(ラブ・フォーティー) | ぜろさん!ゼロスリー! |
0 | 4 | 0ーG(ゲーム) | ゲーム! |
1 | 0 | 15−0(フィフティーン・ラブ) | いちぜろ!ワンゼロ! |
1 | 1 | 15−15(フィフティーンオール) | いちいち!ワンオール! |
1 | 2 | 15−30(フィフティーン・サーティー) | いちに!ワンツー! |
1 | 3 | 15−40(フィフティーン・フォーティー) | いちさん!ワンスリー! |
1 | 4 | 15−G(ゲーム) | ゲーム! |
2 | 0 | 30−0(サーティー・ラブ) | にーぜろ!ツーゼロ! |
2 | 1 | 30−15(サーティー・フィフティーン) | にーいち!ツーワン! |
2 | 2 | 30−30(サーティーオール) | にーに!ツーオール! |
2 | 3 | 30−40(サーティー・フォーティー) | にーさん!ツースリー! |
2 | 4 | 30−G(ゲーム) | ゲーム! |
3 | 0 | 40−0(フォーティー・ラブ) | さんぜろ!スリーゼロ! |
3 | 1 | 40−15(フォーティー・フィフティーン) | さんいち!スリーワン! |
3 | 2 | 40−30(フォーティー・サーティー) | さんに!スリーツー! |
3 | 3 | 40−40(デュース) | デュース! |
4 | 0 | G−0(ゲーム) | ゲーム! |
4 | 1 | Gー15(ゲーム) | ゲーム!! |
4 | 2 | Gー30(ゲーム) | Game\(^o^)/ |
あと、デュース関連のポイントは除いてます。ちなみに軟式(ソフトテニス)だと、身内版コールが一般的なのでわかりやすいですね。
ゲームってなんだ?
4ポイント獲ると、G(ゲーム)とコールしました。
これは4ポイントで1ゲームという意味です。
言い換えれば、4ポイント獲るとゲームがリセットされてポイントは0−0に戻るという意味です。
長いラリーを制して、めちゃくちゃ苦労して、1ゲームをもぎ取ったとしても、
次のゲームをあっさり獲られて同スコア、というのはよくある話。
たとえ1ゲーム獲られても、次のゲームを取り返せばスコアはタイ(同点)や。
野球とかサッカーやったら4点獲られた時点で、かなり致命的やからな。
そして一般的な試合だと6ゲーム先取で勝利となります。
なので、最短で24点獲れば勝利ということです。
逆に確実に勝てる相手やとわかれば、アップがてら5ゲーム(20点分)まで獲らせてやって、
6ゲーム(試合によっては7ゲーム)連取することでひっくり返すってなことも可能やわな。
セットってなんだ?
一般的に、6ゲームで1セット獲得となります。
1セットマッチだと、1セット先取の試合となりますので、すなわち6ゲーム先取したほうが勝ちとなります。
3セットマッチの場合、2セット先取の試合となり、1セット獲得するとゲームもポイントも0−0にリセットされます。
6ゲーム(最短でも24点分)獲って1セット、となっても、またもう1セット初めからやるようなもんやからな。
どうやったら勝ち(マッチ)なの?
勝利条件は、試合の形式によって異なります。
- 1セットマッチ
- 3セットマッチ
- 5セットマッチ
- 1セット8ゲーム
最後に、ポイント、ゲーム、セット、マッチの考え方を「3セットマッチ」を例にまとめてみます。
いかがでしたでしょうか。
ここまで知っていれば、テレビでテニスの試合を観ても概ね楽しめますし、友人とテニスするときにも困らないかと思います。
ただ、試合となると、もう少し厳密に把握しなければならないルールがありますので、ご興味ある方は以下の詳細版に今しばらくお付き合いください。
テニスの試合の進め方(詳細版)
まずは挨拶から始まる
コートに入っていきなり試合開始!ではありません。
最初は挨拶からです。相手に敬意を払い、審判に感謝の念を持ち、「よろしくお願いします」と深く一礼します。
その後、サーブ権を決定し、数分間の練習の後、試合開始となります。
試合開始前の練習について
サーブ権云々については少々ややこしいので後述するとして、試合開始前の練習について少し触れておきます。
練習は相手プレイヤーと行います。
試合によりますが、5分間の練習とか厳密に時間を測る場合もありますし、
数本のラリーを終えた時点で審判が適当に見計らって練習終了の合図を出す場合もあります。
初心者や初級者は初めての相手に萎縮してしまって、いつも通りのラリーにならないかもしれません。
ともすれば、相手に迷惑をかけるのやだなーこわいわーと申し訳ない気持ちになるかもしれません。
が。
どうでもいいです、そんなこと。
練習は自分のコンディション確認と、相手の分析のための時間です。
「ラリーが全然続かずに相手に気持ちよく打たせてあげられないわー」と上から目線で考えてる暇があったら、1ポイントでも獲れるように相手の分析をすべきです。
どうせ相手は「今日の相手は下手くそだなー」くらいにしか思っていません。
上級者になれば、試合運びまで考慮して、いかに次の試合に上り調子で挑めるようにするか考えます。
なので。
どうせラリーが続かないなら、あえて自分の打ちたいところに思い切り打ってみるとかやってみればいいです。
そうして「あれ、今日の相手はバックが苦手かも」とか、「あそこ狙えばワンチャンあるかも」とか、
「あれ、なんだか段々イライラしてきたかもww」とか、冷静に見られるようになればめっけもんです。
(やりすぎはダメですよ。マナー違反になるので。出来るだけ相手を不快にさせない程度で。)
あまり度が過ぎるとマナー的に良くないですが、下手でミスしてるんだったら言い訳も立ちますしね。別に反則でもなんでもありません。
また、ラリーだけでなく、サーブ練習したければ「上から打ちますよ」とジェスチャーすることで普通はレシーブしてくれます。
いかに、自分は下手なんやからしゃーない!
相手がこっちに合わせればええんや!と思えるかやな。。
サーブについて
順番が前後しましたが、挨拶⇒サーブ権の決定⇒練習(ウォーミングアップ)⇒試合開始の流れです。
サーブ権の決定とは「サーブ(レシーブでも可)かコートか、どちらか好きなほうを選ぶこと」を指します。
これだけではよくわかりませんよね(笑)
試合の流れのなかで、サーブは特に重要です。
サーブ権はもちろん、サーブの打てる範囲、打つ順番など、きちんとルールを把握する必要があります。ダブルスでは少しややこしくなります。
▼詳しくは以下の記事にまとめてみましたのでよろしければどうぞ▼
デュースってなんだ?
試合が拮抗すると度々デュースになります。デュースは試合を白熱したものにします。
ノーアド方式など変則的なルールもあるのできちんと確認するとよいでしょう。
▼詳細記事▼
コートチェンジってなんだ?
試合が進むと、相手プレーヤーと互いの場所を入れ替えるコートチェンジが発生します。
ここでどう休憩を取るかも大切なポイントです。
▼詳細記事▼
タイブレークってなんだ?
タイブレークはテニスにおいて最もややこしいルールだといえます。
ただ、勝敗を決する最重要ゲームでもあるので、しっかりルールを把握してプレーだけに集中したいところです。
▼詳細記事▼
反則行為について
タイブレークの話までで一通りルールの把握は終了です。
ですが、コート内外でやってはいけないこと=コードバイオレーションが多数存在します。
普通は冒すはずのない反則も多数含まれますが、知らずしらずのうちにやってしまわないように確認しておきましょう。
おもしろルール20選と称して、イレギュラーな状況についても具体例で紹介しているので、合わせてどうぞ。
▼詳細記事▼
セルフジャッジについて
一通りのルールを覚えて実際に友人とテニスをする、あるいは市の大会に参戦するとなると、その多くは審判のいないセルフジャッジの試合です。
セルフジャッジとは文字通り「試合をしているプレーヤー達が自分達であらゆる判定を下す」わけですが、よくよくやり方を知らないとトラブルに発展することもあります。
あまり知られてないルールも多く、友人同士でプレーする場合は特に問題にならないですが、公式試合で細かい事を言う相手に当たると厄介かもしれません。
▼詳細記事▼
マナーについて
テニスでは相手がいて自分がいます。プレーヤー同士が呼吸を合わせて試合をつくるのです。
ですので、マナーやモラルを重視するのは当然で、時にルール以上に大切な考え方となります。
「テニスのマナーとはこういうものだ」と把握していないと、悪気なく相手を不快な気分にさせたり、何もされていないのに自分が嫌な気持ちに陥ったりすることがあります。
是非、マナーを守ってお互いに気持ちよくプレーするための一助としてもらえると嬉しいです。
▼詳細記事▼
最後も挨拶で終わる
試合終了後も挨拶で締めくくります。勝敗にかかわらず、お互いの健闘を称え合います。
相手プレーヤーと審判に「ありがとうございました」と一礼し、相手プレーヤー(とダブルスの場合は仲間のペア)と握手して終わります。
プロの試合などで肩を抱き合って健闘を讃えているところを目にすると、感極まるものがありますね。
さいごに
ここまで読んでくださって、どうもありがとうございます。
かなりのボリュームですが、ざっと目を通しただけでも随分テニスを楽しめるようになっているかと思います。
また、折に触れて気になるところを振り返っていただくと、新たな発見を感じられるはずです。
気軽に試してみたいならスポッチャで遊んでみる等の手もあるので、
ぜひ観戦だけでなく、一度ラケットを手にとってテニスを楽しんでみてください。