テニスのバックハンドスライスのコツ。スピンとの明確な違いも…の段

B!

 

テニスのバックハンドスライスについて勉強していきます。

 

硬式テニスでバックハンドというと、スライスショットから入る方も多いのではないでしょうか。

バックハンドはスピンよりスライス主体という方も多いと思います。

カエル
わいは上から振ればスライス、下から振ればスピンくらいの認識で、スピンを打つときの常識をそのままスライスに当てはめとったんやけど、実は違ったんや…!

 

カエル、ちょっとなに言ってるのかワカラナイ。

 

スライスの種類、カエルの言ってるスピンショットとの違い、そしてその打ち方やコツについてお話していきますね。

 

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バックハンドスライスの種類

スライスに種類があるのはご存知でしょうか。

 

フラット気味に伸びる、低く滑る、跳ね上がって止まる、サイドスピンで曲がるetc...

ロブもスライスで打ったりします。

 

とりあえず覚えたいのは「止まるスライス」と「滑るスライス」の2種類です。

 

止まるスライス

スライスを見様見真似で初めて打つと、この「止まるスライス」になります。

なので、一番簡単です。

 

打点で面が上を向き、ボールに逆回転がかかります。

必然的に、ボールは上のほうへポーンと高く上がり、逆回転がかかっているのでバウンド後に止まります。

スピンだと順回転がかかっているので、バウンド後に大きく跳ねていきますがその逆ですね。

 

初心者は一般的に「スライス打てない、失敗したー」と思うかもしれませんが、これはこれで必要です。

バウンドしたあとに、その場でストップするので相手のタイミングを奪うことができます。

ボールが上に上がるので、次のボールへの時間を稼ぐこともできます。

 

ただ、使いどころを考えなければ、当然チャンスボールになりやすいのも確かなので

やはり追い込まれたときの「逃げ」の印象が強いスライスかもしれません。

 

とはいえ「自分はスライスを打っているんだ、打てているんだ!」とまずは自信を持ちましょう。

 

滑るスライス

初心者が習得したいスライスはこっちの「滑るスライス」だと思います。

 

あなたが落としたのは「止まるスライス」ですか?「滑るスライス」ですか?

って女神に聞かれたら、迷わず「滑るスライス」だと私なら答えます。

そしたら多分、嘘つきだって言われて両方没収されますけどね(笑)

 

ネットの高さスレスレをシューッと糸を引くように飛んでいって、バウンド後も低く地を這うようにボールが滑っていくスライス。

これができるとラリーの幅が広がるのは間違いないです。

 

ポイントは、打点での面は真っ直ぐ、ボールに逆回転がかかる、です。

 

バックハンドスライスの打ち方とコツ

ここからは「滑るスライス」の打ち方やコツについて勉強していきます。

と、その前にスライスの特徴について簡単に把握しておきましょう。

 

バックハンドスライスの特徴

滑るスライスを使えると、

  • スピンとのスピードや跳ね方の違いで相手のタイミングを崩しやすい
  • 滞空時間が長いので次のボールへ備える時間ができる
  • 低くバウンドするため、相手はボールを持ち上げるのに苦労する

 

一部の草トーナメントのように試合のレベルが高くない場合、滑るスライスはそれだけで武器になります。

低く滑るスライスを打つと、自分の態勢を立て直せるだけでなく、次にくるボールはスライスを持ち上げようとして浮き球になることが多いです。

そしたら、高い打点からオープンコートに強打して終わりです。

 

まーなかなかそんな綺麗に決まらないんですけどね(笑)

 

反対にスライスばかりに頼っていると、バックハンドを狙われて、ボレーで決められるので注意が必要です。

スライスはネットぎりぎりを直線的な軌道で飛んでくるため、相手にとってはボレーしやすいのがデメリットといえます。

球速もスピンほど速くないので、ダブルスだと特に使いどころが難しいです。

 

バックハンドスライスの打ち方

多くの人はバックハンドスライスは片手で打つので、片手バックハンドの打ち方と共通項は多いです。

特に準備段階。

 

▼ ちょっとよくワカラナイ方は片手バックハンドの打ち方についておさらいへ ▼

片手バックハンドの打ち方

 

1歩目の踏み出し方、グリップチェンジ、手首をキメる、左手でテイクバックをとる、左手の役割などは

片手バックハンドと全く同じです。

 

ただ、両手バックは右手コンチネンタルで握っているので左手を離せばそのまま打てますが、

片手バックはバックハンドセミウエスタンで握っているので、スライスを打つ場合とグリップが異なります。

 

そして、スピンと大きく異なるのはスイングです。これは言うまでもないと思います。

 

スライスのスイングについてはあとで触れるとして、

その前にスピンとの違いとして知っておきたいことが2つあります。

 

バックハンドスライスとバックハンドスピンとの違い

カエル
わいも勘違いしとったポイントが2つあるんやで!!

 

バックハンドスライスとバックハンドスピンには多くの共通項があります。

なので、スピンを覚えて、よくわからないままにスライスも同じように・・・

とすると、引っかかるポイントが2つあるのです。

 

1つ目は 打点 です。

カエル
スピンやと、フォアでもバックでも「打点は前!打点は前!!」って言われたんとちゃうかな。
特にバックハンドやとそれが顕著で、実際前足より更に前で捉えんといかんからな。でも、スライスはちゃうんやで!

 

バックハンドスピンの打点はかなーり前だと言いました。

ですが、スライスの打点は前ではありません。です。

 

おへそを通る身体の中心線の横あたり、つまり身体の真正面あたりでインパクトします。

 

これをスピンと同じように前で捉えようとするとどうなるかというと、

スイングとともに面が上を向いていってしまうので、必然的に「止まるスライス」になってしまいます。

インパクトではほぼフラットに当てる必要があるので、身体の横でボールを捉える必要があるのです。

 

2つ目は テイクバックの大きさ です。

カエル
スピンやと、フォアでもバックでも「テイクバックはコンパクトに!」が鉄則やな。
大きく構えてもよっぽど上手いやつでないと良いことなんてないからな。
基本はフォアなら身体の右半分エリア、バックなら身体の左半分エリアにラケットがすっぽり収まるように引くもんやった。でも、スライスやと実は違うんやな、これが。

 

バックハンドスピンでは、テイクバックで引きすぎないようにと言いました。

ですが、スライスでは逆です。引きすぎてください

 

具体的には肩をアゴにつけて、ラケットが頭の後ろにくるくらいにしっかり引きます。

スピンだと「引きすぎ!」って注意されるくらいに引きます。

 

なぜ、身体の右半分エリアにラケットが入るくらいに引きすぎたほうがいいかといえば、

それは打点と関係があります。

 

スピンでは打点はかなり前にとる必要がありました。

打点までの距離を考えると、テイクバックはコンパクトにするのが鉄則です。

 

反対にスライスでは打点は横にとります。

打点までの距離を考えると、テイクバックを大きくとるくらいにしないと距離を一定に保てないのです。

 

もしスライスでもスピン同様のコンパクトなテイクバックにしたとすると、

打点が前になりがち⇒面が上を向きがち⇒止まるスライスになりがち、となります。

 

バックハンドスライスのスイング

スライスはスピンより大袈裟にテイクバックをとって、よりボールを引きつけて打つものだと理解ったところで次はスイングです。

軸足を早くセットして、テイクバックするまでの流れはスピンと同じです。違いは大きく引くか否かだけでした。

 

で、スピンの場合、少なからずラケットダウンして下から上へ振り出すようにスイングしていきました。

横振りと縦振りのバランスを考えて、フラット気味に打つ場合はその限りではありませんが、ボールにスピン(順回転)をかけるためには下から上へラケットを振り出すのが基本でした。

 

反対にスライスの場合は、ボールに逆回転をかけるのですから、上から下へ振り下ろすのが基本です。

とはいえ、上から下へ振り下ろしてはいけません

カエル
ん??どういうことや??

 

逆回転をかけるから、上から下に切る。これは至極普通の考え方です。

ですが、そんな単純なものでもないよってことです。

 

ちょっとテイクバックしてる自分を想像してみてほしいのですが、

その状態から真下にラケットを振り下ろせないですよね?

 

斜め下方向へ振り下ろすのが精一杯だと思います。

 

で、斜め下方向へ頑張って振り下ろしてボールを叩いたとすると

ボールはどこに飛んでいくでしょうか?

 

多分、上方向じゃないですか?

 

少なくともネットスレスレをシューッと真っ直ぐ飛んではいかないはずです。

なぜなら、前方向への推進力が足りないからです。

 

スライスだからといって、あまりにボールを切るイメージが強いと

逆回転が強くかかりすぎてボールは上方向へ飛んでいってしまい、止まるスライスになります。

スピンで順回転をかけるとボールが落ちるのと逆ですね。逆回転をかけるとボールは浮き上がります。

 

じゃあどうすればいいの?って話なんですが、

スイングの比重を前方向への推進力に多めに割り振ってやればいいです。

 

スピンで縦振りと横振りの話をしたように、

スライスでも上から下より、後ろから前のスイングに比重をおくべきです。

 

 

いくつか「コツ」や「イメージ」を並べてみるので、

いずれか引っかかるものがあれば意識して反復練習してみてください。

 

  • 手首をキメておく

繰り返しになりますが、手首のかたち(撓屈+背屈)がブレると面もブレます。

テイクバック~フォロースルーまで手首を不用意に動かさないように注意です。

 

  • 肩から肘で振る

スライスを強くかけようとして、肘から上を強く振ってはいませんか?

肘から先を大きく動かすと、打点が前になり、面が開いて止まるスライスになりがちです。

さらにラケットヘッドが肘より先に出てくることで、ボールを押し出していく余力がなくなります。

 

スライスは肘から手で振るのではなく、肩から肘をつかって振っていくイメージです。

こうすることでラケットヘッドが後ろに残りやすく、身体の横でボールを捉えやすくなります。

さらにグリップが前、面が後ろにあるときにインパクトできるので体重移動とともにボールを前に押し出す余地があります。

肘から上は痛めない程度に、フォロースルーでゆっくり伸ばしていけばOKです。

 

  • 前の足をしっかりと踏み込む

スライスは回転運動より体重移動でボールを運ぶイメージです。

スピンより身体の開きを抑えて、右足をしっかりと前に踏み込むことでボールを前に押し出していきます。

 

  • ゆっくり振る

スライスはゆっくり丁寧に振ることを意識します。

速く振ろうとすると、切りすぎてしまったり面が上を向きがちになります。

 

振るというよりは、ボレーのように面を合わせて、相手ボールを受け止めるイメージだったり、

インパクトでラケットを止めるイメージを持つとうまくいきやすいかもしれません。

 

  • ラケットヘッドが上を向いた状態でインパクト

打点を横にとると、ラケットヘッドが立った状態でのインパクトになります。

ラケットヘッドを立てて、横のガットでボールを抑えるイメージです。

 

あるいはボールに対して上から押さえつけるようにラケットを入れるイメージで、

インパクトはボールに対して垂直に、フラットにボールを潰すようにします。

ビビってラケットを下から入れてしまうと、反対にボールは上に飛んでいってしまいます。

 

  • 上⇒下⇒上のスイング

テイクバックで「上」に構えたラケットを、

立てた状態で「下(前)」に振り出していき、

インパクト後のフォロースルーは「上」にとります。

 

インパクト後の下⇒上のイメージを持つと、

ボールを押し出しやすくなります。

 

ネットに平行に立って、上⇒下⇒上とネットスレスレ当たらないように

素振りしてみると感覚を掴みやすいです。

 

  • 左手で身体の開きを抑える

スピンでも同じですが、インパクト後に左手を振り出して身体の開きを抑えることでコントロールを高めます。

身体の回転を抑制することで、ボールの外側を捉えやすくなり、クロスに伸びるスライスを打ちやすくなります。

 

  • 低い打点は多少浮かす

高い打点からのスライスはネットギリギリを真っ直ぐ飛ばすことができます。

では、低い打点はどうでしょうか。

 

ネットより低い位置から打つ以上、ボールが多少浮き上がるのは仕方ないことです。

腰を落として、面が多少開いた状態で、ボールのやや下にラケットを入れるつもりで、ネットの少し上を通すイメージです。

ややネット方向を向いて、身体の前で横回転をかけるように打つといいかもしれません。

 

ボレー対スライスで高さのコントロールを身につける練習が有効です。

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さいごに

バックハンドスライスの種類、打ち方、コツについてまとめてみました。

 

滑るスライスを使えるようになると、緊急回避だけでなく戦術の幅が大きく広がるので是非習得したいところです。

 

慣れないうちは「ゆっくり丁寧に」を心がけて。

私のように「スピンと同じ」だと思いこんで、打点やテイクバックを勘違いしないように。

 

コツを押さえてもりもり反復練習していきましょうね。

 

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