硬式テニスのバックハンド!両手打ちをマスターしようの段

B!

 

硬式テニスのバックハンドストロークについて、ポイントをみていきます。

硬式のバックハンドストローク、難しいですよね^^;;

カエル
ワイは軟式上がりやから、いつまで経っても軟式の癖が抜けんのや。
違和感が抜けんし、グリップチェンジがうまくいかーん!!!
人並みにできない私が教えるというのはおこがましいにも程があるので、
自戒を込めてポイントを押さえていきたいと思います。
「自分もできないよっ!」って初心者さんや、私と同じく軟式打ちから変えてみたいけれど癖がなかなか抜けない方のご参考になれば幸いです。
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バックハンドは両手が良い?

硬式テニスのバックハンドというと、大きく分けて両手打ち片手打ちの2種類があります。

 

「どっちがいいの?」と聞かれると、「お好みで!」って話になるのですが、初心者には一般的に両手打ちが推奨されています。

理由は「ラケットを両手で支えるので面が安定するから」。面が安定するということは、ボールを返球するのが簡単になるということです。

また、高い打点の返球が比較的容易であることも挙げられます。

 

片手バックハンドだとリーチが長く、腕の可動域も広がるので威力は出やすいのですが、適切な打点で捉えるのが難しくなります。高い打点であれば尚のことです。

対して両手バックハンドは、両手で支える分余計な動きができず、慣れてしまえばフォアハンド以上に安定するショットだといえます。

 

以上の理由から、今回は両手バックハンドにフォーカスして見ていきたいと思います。

まずは足腰

バックハンドストロークに限らず、全てのショットにおいて重要なポイント、そうそれは足腰です。

両足を肩幅より広く開いて、膝を軽く曲げて、重心を低く保つようにします。そして股関節にタメをつくり、軸足を決めます。お腹を中心に身体をねじるのではなく、脚の付け根部分をひねるイメージです。

 

特に両手バックハンドストロークの場合は、両手でラケットを握るためにラケットの振り幅が小さくなります。腕の動きが制限されます。

なので、より一層足腰から力を得て、その力を上半身へ伝えていく回転運動でボールへの威力と回転を得る必要が出てきます。

特に相手のボールに威力がない場合は、面を安定させて弾き返すだけではチャンスボールとなってしまうので、しっかりと軸足を蹴り伸ばしての地面からの反力でパワーを生み出す必要があります。

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テイクバックはシンプルに

打点に入るときの身体の向きは、ボールの飛んでくる方向に対して90度横向きです。

右肩に顎をつけるようにしてボールを見ると良いです(右利き前提)。

 

フォアハンドではテイクバックで面を下あるいは外に向けるとか、ラケットヘッドを上あるいは前に向けるとか、

少々頭を使った動きをしないと良いインパクトは得られないのですが、両手バックハンドはその点とてもシンプルです。

 

ただ真っ直ぐにラケットを後ろに引くだけ。そのまま素直にラケットを振るとボールに当たる、そんなかたちのまま後ろに引くだけです。それだけで打点において真っ直ぐな当たりになります。

わかりにくければ、ラケットを壁に押し当ててみて一番力の入るところを探してみてください。そこが打点です。そこから真っ直ぐ、そう、まっすぐ後ろにラケットを引くと、テイクバックの完成です。

 

威力を出したいのであれば、フォアハンド同様、ラケットを立てて(ラケットヘッドを上に向けて)引くことで、ラケットを振り出すときに自然とラケットダウンして重力を有効に使えます。面の向きについては気にする必要がありません。

ラケットを立てたり寝かしたりすることで、肘が伸ばし気味になったり曲がり気味になったりしますが、ここはプレーヤーによって個性が出るところです。腕力のあるプレーヤーほどラケットを立てる傾向にあるようです。

テイクバックは小さく

なかなかボールが飛ばないとしても、ラケットを大きく引く必要はありません。というより、大きく引いてはいけません

自分の90度横向きの身体より後ろにラケットがいかないようにします。言い換えると、テイクバック完了時にラケットは身体の左側エリアにすっぽり収まっていなければなりません。

 

威力を出そうとして、ついつい大きく引きたくなるところですが、そこはぐっと我慢です。

フォアハンドや片手バックハンドは言うならば、長く柔らかいムチです。長いリーチとしなる腕を使って、大きく緩やかにラケットヘッドのスピードを上げていきます。

対して、両手バックハンドは短く硬いムチです。腕は両手で固定されているため、しなることはなく、引きつけたボールを短い距離での瞬間的な加速で叩くイメージです。

両手バックで大きく引いても、ラケットは加速するどころか減速しかねません。

ですので、テイクバックは小さくとって、インパクトでしっかり叩く感覚が重要です。

グリップはコンチネンタル+セミウエスタン

両手バックハンドのグリップは、右手(利き手)がコンチネンタル、左手(非利き手)がセミウエスタンというのが一般的です。

右手がコンチネンタルグリップなのは、瞬時にスライスショットを打ったり、ネットに出ようとしたときのローボレーやハーフボレーに対応できるようにする意味合いがあります。

 

左手がセミウエスタングリップということから考えると、両手バックハンドは右手のバックハンドというよりは、左手のフォアハンドというイメージで振ったほうがいいです。

どうにも鋭いスイングができないという人は、右手主導でラケットを振っているからかもしれません。右手は添えるだけです。

なんならまずは左手一本でスイングする練習をしてみて、あとで右手を添えても構いません。

 

左手のグリップ位置は右手の上なので、右手のフォアハンドに較べるとリーチが短く振りづらいかと思いますが、その分打点までの距離が短いので安定性は増します。

野球でいうところの左打ち+バットを短く握ってのミート打法だと考えましょう。

フォワードスイングは縦に振る+面を残す

グリップも決まり、素直にシンプルに小さくテイクバックできたら、次は前へスイング(フォワードスイング)です。

 

フォワードスイングは、横方向ではなく、縦方向にラケットを動かすことがポイントです。

ラケットを肩に担ぐまで振り切ることで、自然とスピンがかかります。

 

また、フォワードスイングのときは、インパクトでの面を自分の打ちたい方向にできるだけ長く真っ直ぐに振り出すようにすると良いです。

ボストンバッグのようなかさ張る大きな荷物を、両手で挟むようなかたちで持って、遠くへ放り投げるイメージです。

このとき、右ヒジと左ヒジは同じ高さにあって、右腕と左腕は同じ軌道を描きます。そして、身体の回転と連動したクロスオーバーターン(※)によってラケットヘッドが走り、ボールに勢いが与えられます。

 

(※)クロスオーバーターンとは、おへそを中心としてテイクバック方向では左ヒジが曲がって右ヒジが伸びる、反対にフォワードスイング方向では右ヒジが曲がって左ヒジが伸びることをいいます。大きな荷物を両ヒジを伸ばした状態で放り投げるときには起こらない現象ですが、そのイメージで両手でグリップを握ると、グリップは一箇所なので自然とこの作用が発生し、ラケットヘッドが加速されます。

フォワードスイングは二等辺三角形を崩さずに

フォワードスイングでは、左肩・右肩・グリップの三点でできた二等辺三角形を崩さないようにスイングすることも重要です。

下手に肘や手首を使おうとせず、二等辺三角形をできるだけ維持するように素直にスイングしてください(クロスオーバーターンの通り、自然と肘が曲げ伸ばしされるのは問題ありませんし、ラケットを立てたり寝かしたりすることによって多少肘が曲げ伸ばしされるのも問題ありません)。

手首は動かさない

両手バックハンドは小手先を使って、手首を返すだけでも打ててしまいます。しかし、打点が定まらず、コントロールが悪くなります。先の二等辺三角形も崩れてしまいます。

これは手首が緩んでしまっているためかもしれません。

 

両手バックハンドでは手首はあまり動かさないようにします。そのために、インパクト時の手首の形をまずは確認し、テイクバックからフォロースルーまでの間に、手首の形が大きく崩れないように形を保ってフォワードスイングするよう気をつけます。

 

フォアハンドであれば、インパクト時に右手首は背屈(手の甲が腕側に45度~90度程度曲がる)します。壁をグーッと押すときに手首が曲がるのと同じ原理です。

両手バックハンドは、いわば左手のフォアハンドなので、インパクト時に左手首が背屈するのが正しいかたちです。この形をテイクバックのときにつくって、スイング~インパクト~フォロースルーの間維持するように努めます。

 

上級者になると、手首を使ってラケットヘッドを下から上に引き上げて意図的にスピンをかけることもありますが、その場合でも手首の動きはインパクトの瞬間のみです。普通は縦に振ることで自然とスピンはかかるので、フォワードスイングのときにヘッドを落とすことだけ意識していれば、不自然な手首の動きはやはり不要です。

フォロースルーは首まで回す

ラケットを縦に振ってスピンをかけるのですから、フォロースルーは首まで振り抜くことが肝要です。ラケットヘッドは背中側にまわり、下を向きます。

怖がらずにしっかりと振り切ることが大事です。

応用編:高い打点から強打!

最後に応用編です。両手バックハンドの大きなメリットとして高い打点からの強打があります。

錦織選手がリターンで前に出て、バックハンドウィナーを決めるシーンは何度見ても爽快ですよね。

 

ポイントは出来るだけフラット気味に打つために、前傾姿勢を維持すること。そして右肩が上がらないようにすること。

左肩を上げたままスイングしたり、左ヒジを上げたり、(ジャックナイフのように)左足を上げたりするのも同じことです。

 

両手バックハンドに慣れてきたら一度はチャレンジしてみたいものですね。

(余談ですが、普通のバックハンドはからっきしなのに、ジャックナイフはバンバン打てるという特異な人もいたりするので、空き時間に試してみてもいいかもしれません)

さいごに

硬式テニスの両手バックハンドストロークについて、ポイントを確認してみました。

 

私自身、まだまだうまくできないので、ここまで解説させていただいたポイントを意識して反復練習あるのみです!

軟式バックは片手なので、片手バックハンドのほうがうまく打てる説もあるので、いろいろと思考錯誤しているところですが、やはり両手バックハンドへの憧れは拭いきれませんね。

いずれは両手でも片手でも打てるようになりたいものです。

 

全てを一度にうまくやろうとするのはとても困難なので、今回の解説のなかでひとつ気になるポイントだけでも意識して練習してもらえれば、私としては嬉しい限りです。

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